当サイトでのご紹介記事(ブログ)一覧

2011年

7月

20日

天人女房

《どんな絵本?!》

天人=織姫という設定の、たなばたの昔話です。

 

このお話では、彦星となる夫は地上に住む人間で、天人が地上の川で水浴びをしている際に羽衣を

隠して天に戻れなくしてしまいます。

そして、天人は男の女房になり二人の子をもうけます。

 

夫婦になったもともとの経緯が強引であったため、天人は天に帰ることを望みながら暮らしていました。

 

そんなある日、子どもたちが歌っている子守歌をきいて、天人は羽衣の隠し場所を知ります。

 

羽衣を見つけた天人は二人の子どもを脇に抱き、天へと戻って行きますが、夫である男にメッセージを

託したのです。

 

そのメッセージとは・・・。

 

 

伝わる場所などにより、少しずつ内容の異なるたなばた伝説ですが、このお話では男が天に昇る

ために「いちばん大事な」牛を犠牲にする必要がありました。

そして、天に昇ってからも様々な試練が男を待ち受けています。

 

これでもか、これでもかという後半の困難な状況には、ハラハラドキドキします。

昔話が好きな方へもお薦めします。

 

 

《読み聞かせ方のヒント》

振り仮名つきの漢字が割りに多く使われています。

タイトルは「天人女房」と漢字四文字で、振り仮名もありません。

 

また、方言で語られているので多少読む際には慣れが必要かと思います。

太田大八さんの絵が素晴らしい雰囲気を醸し出していて、画面を見るだけでお話世界に引き込んで

くれるので、その雰囲気を壊すことのないように読めるとよいと思います。

 

以上のことから、小学中学年以上にお薦めしたいと思います。

 

天を仰いで、その神秘の世界に想いを馳せてみたい♪

そんな時にピッタリな絵本です。

 

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2011年

7月

20日

ひ・み・つ

《どんな絵本?!》

おばあちゃんと孫の手紙のやりとりで綴る、夏の物語です。

 

「ゆうき」のおばあちゃん=「しんばあちゃん」は、もうすぐ80歳。

そこで、ゆうきはしんばあちゃんへ手紙を書きます。

誕生日のプレゼントは何がいいか教えてほしいという内容です。

 

孫からの手紙に大喜びのしんばあちゃんですが、何がほしいか?という問いにしばし考えます。

そして、返事に「ゆうきの えがお」と書きますが―――ほんとは「ほしいものが ひとつだけある」と告白する

しんばあちゃん。

それは、「ひ・み・つ」の内容でした。

 

一人暮らしが永いおばあちゃんは、40年も前に亡くなったおじいちゃんに会い、一緒にダンスを踊りたい!

というのが、その内容でした。

 

ゆうきは手紙を読んで感激しますが、どうしたらしんばあちゃんの心からの願いをかなえることができるか

わかりません。

 

おばあちゃんの誕生日は、7月7日。

そして・・・。

 

 

しんばあちゃんを想うゆうきの気持ちと、おじいちゃんを想うしんばあちゃんの気持ちが切ないです。

7月7日は特別な日。

果たして願いは適えられるのでしょうか。

 

《読み聞かせ方のヒント》

カラーのページとモノトーンのページがあります。

おばあちゃんと孫、願い、たなばたの3つが巧く絡まったお話です。

どれが欠けても成り立ちません。

 

おばあちゃんの手紙はおばあちゃんの文字で、ゆうきの手紙は子どもの文字でイラストが入っていたり

して、とてもリアルです。

 

これを見ると、子どもは自分も手紙を書いてみたくなるんじゃないかと思います。

 

ひらがなオンリーの文章ですが、文章の量は多めです。

自分で読んでも楽しめるということで、就学前後にお薦めしたいと思います。

 

おばあちゃんと孫で読んでも楽しいし、天国に会いたい人がいる方にもお薦めです。

 

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2011年

7月

15日

なつのほし

 

 

《どんな絵本?!》

たなばたのある7月には、夜空を見る機会も増えるかと思いますが、この絵本はまさに、そんな人に向け

て書かれた絵本。

加古里子さんの25年以上も以前に描かれた絵なので、少し古く感じるかもしれません。
我が家にある本も、染みだらけ<emoji:asease>な状態ですが、夏になると開けてみたくなります。


各ページ冒頭に、そのページの小タイトルが書かれてあり、初めは「なつのよる」です。
そこで、天の川の見つけ方が書かれてあり、次のページで「あまのがわ」のことが、より詳細に写真つき

で解説されています。

さて。
天の川について学んだところで、天の川を見ているとその中で一際明るく、赤く輝いている星があること

に言及。そう。
「アンタレス」という星。そして、「さそりざ」です。

赤く輝く「アンタレス」を語るには、太陽の話が欠かせません。
そこで、太陽についてもわかり易く解説がなされます。

天の川を中心に夏の夜空を更に見ていくと、天の川が二股に分かれているところがあり、そこを更に

詳しく見ると―「なつのほしの だいさんかくけい」が見えることを教えてくれます。

青い「デネブ」と白い「ベガ」と「アルタイル」。
そこから、「はくちょうざ」「ことざ」「わしざ」について、更に昔の人がどうしてそのように命名したのか

についても触れられます。

そして、天の川といえば、の七夕について。
七夕の由来にもさらっと触れながら、現実の宇宙の話へと移行していくのがこの絵本の一番面白い

ところ^^

ロマンがないって?!
でもこの絵本を読むと、これこそがロマンだ!って星に夢中になる人の気持ちがわかるような気が

するのです^^

後半は更に一歩踏み込んだ宇宙の話が入ります。
が、それほど難しいとは感じません。

毎日毎日続いていく自然の営みと宇宙とのつながり。
私たちの生活と無関係ではないこと。
そんな、果てしなくも身近なことを教えてくれる絵本です。


天の川を中心に、子どもの浅い知識を深め、広い興味へと誘うように構成されていて、面白い1冊です。

夏は花火などでも夜空を見上げる機会があるかと思います。
でも、星ぼししか見えない暗い夜空を見て、たくさんの伝説とロマンにこの夏浸ってみるのもイイですよね!

プラネタリウムを見る前後にも、お薦めしたいと思います。


《なつのほし の読み聞かせ方のヒント》

極力、難しい言葉と漢字は使われずに解説されています。
なので、小学生だと自分で読めるのですが、もう少し早い年齢の人が大人と一緒に楽しんでいただき

たい!との願いから分類を決めました。

絵本の見返しに、6月~8月の「なつのほしぞら」に見える星や星座が載っています。
山などへお出かけの際に携帯して、実際の夜空と見比べるのもお薦めです。

初めに書きましたように、この記事を書くに当たって参考にしている絵本は、家の本棚にある古いもの

です。
内容が新しいバージョンと異なっている部分がありましたら、何卒ご容赦ください。

星好きの人や、これから星入門者になろうという方、必見です♪

 

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2011年

6月

28日

たなばた ウキウキねがいごとの日!

《どんな絵本?!》

七夕の日、短冊を前に願い事を考えるたぬきの「ポコくん」。

たぬき村に自分と同じくらいの歳の子どもがいなくて、遊び相手が欲しかったポコくん

は、「いっしょにあそべるともだちが ほしいなあ」

と書きます。

 

ところがその短冊が、強い風で飛ばされてしまいます。

飛んでいった先は、きつね村の「キコちゃん」のところでした。

赤ちゃんが生まれたばかりで寂しく思っていたキコちゃん、ポコくんと友達になるため

一計を案じます。

 

ポコくん、キコちゃんの出会いと交流をベースに、七夕のキーワードである

「渡れない川」「カササギ」「あまのがわ」「おりひめさま」「ひこぼしさま」がお話の中に

出てきます。

 

そして、星(星座)のことや七夕の知識のあれこれも巻末に書かれてあり、七夕に

ついてお話を楽しみながら知ることができるようにと工夫されています。

 

七夕を楽しみに待つ人へお薦めします。

 

《読み聞かせ方のヒント》

巻末には「たなばた伝説」について、「たなばたの由来」について、七夕飾りの作り方、たなばたの日のおすすめ料理やデザートなどのページあります。

 

いずれも作るのに難しくなく、やってみようかな!と思える内容です。

 

本文には漢字は使われていませんが、タイトル文字と情報ページには振り仮名つき

で多くの漢字があります。

 

親子で楽しむ前提で、対象年齢を設定していますので、一人で読む際には小学生

以降にお薦めしたいと思います。

お友達との七夕パーティーにもご活用ください。

 

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2011年

6月

27日

たなばたむかし

《どんな絵本?!》

天女の羽衣の昔話です。

この絵本では、牛飼いは牛を飼う仕事をしておらず「いぬかいさん」という名前になっています。

そして、織姫は大勢の天女の一人で「たなばたさん」といいます。

 

ある日、地上の川で水浴びをしていた天女たちの羽衣を見つけたいぬかいさんは、

その羽衣1枚を隠し、持ち主の天女を強引にお嫁さんにしてしまいます。

夫婦に子どもが生まれ、平穏な暮らしが続くはずでしたが――天女はずっと、天に

帰りたいという希望を捨てきれず、隠してあった羽衣を見つけてしまいます。

 

牽牛星は「いぬかいぼし」とも言うようで、この絵本では牛ではなく犬を飼っていると

いう設定になっています。

天女が天に帰った後のお話も、昔話らしいエピソードに彩られています。

が、二人が星になった経緯は詳しく語られてはいません。

 

犬が脇役として存在感を放つところが、この絵本の特徴です。

犬好きの人にも。

 

《読み聞かせ方のヒント》

縦書きの文字の昔話です。

漢字は漢数字のみですが、振り仮名なしで使われていますので、一人で読むには

小学校以降がお薦めです。

 

昔話の理不尽さが語りの中に散りばめられているので、現代の子にどうこのお話が

受け入れられるのか・・というところ、興味津々です。

 

誰に感情移入して読むのかは、読み手次第というところでしょうか。

 

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2011年

6月

27日

たなばたこびとのおはなし

《どんな絵本?!》

[行事こびとのえほん]シリーズの1冊です。

 

7月7日に「たなばたこびと」は小さな丘に笹竹を立てます。

そして、動物たちに短冊を持ってくるように呼びかけます。

 

哺乳類から鳥、昆虫、爬虫類とあらゆる生きものが短冊に願い事を書いて持ち寄り、

最後には○○の子どもたちまで!!やってきます。

全ての短冊が飾られる頃、夜になりました。

 

「天の川」が空に浮かび、そこに短冊を流す時がやってきました――。

 

《読み聞かせ方のヒント》

「天の川」だけが、漢字(振り仮名つき)です。

そのため、難しめの絵本に見えるのですが、使われている単語は易しいですし、

とてもわかり易いお話だと思います。

 

七夕の物語というと、昔からの言い伝えが主ですが、このシリーズではこびとが

行事のキーワードを使って伝えてくれるのですね。

 

「天」という概念が理解しにくい年齢の人へお薦めします。

 

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2011年

6月

26日

たなばたものがたり

《どんな絵本?!》

中国の昔話の絵本化作品です。

 

星の世界の王様である天帝には、一人娘がいました。

名前は「おりひめ」。

名の通り、機をおって美しい服を作ることの巧みな姫でした。

 

しかし、姫は機をおるのにあまりに忙しく、身なりを気にする余裕もありません。

そんな姫を見かね、天帝は見合いをさせることに。

見合い相手は、天の川のほとりで牛の世話をしている若者・牛飼いでした。

 

二人は一目で相手を見初め、たちまち夢中になります。

それまで働き者だった二人は、一緒にいる時間の方が大事になってしまい、機を

おることも、牛の世話をすることもしなくなってしまいます。

 

そんな態度に天帝が怒り―――。

 

と、オーソドックスと思われるあらすじです。

絵もとてもシンプルに、天の世界を表現しています。

それだけにとてもわかり易い、導入にもってこいの1冊だと感じます。

 

七夕の由来を問われて困った時にも、お薦めしたいと思います。

 

《読み聞かせ方のヒント》

縦書きの文章になります。

判が横長なので、開くと更に横長でしかもオール見開きの絵となっていますので、

遠目にも利きやすくおはなし会でも活躍するのではないでしょうか。

 

簡単な漢字が振り仮名つきで少しだけ使われていますので、ひらがなが読める子

であれば、一人で読むこともできるかと思います。

 

星座に興味のある人にも。

 

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2011年

6月

26日

たなばたさま

《どんな絵本?!》

七夕の昔話なのですが、類話を見ない独特のお話です。

オリジナルのお話でしょうか?

 

舞台は中国大陸です。

山西省ではその頃、5人の地主が土地を治めていました。

地主はどんどん金と力を蓄え、5人とも領主となります。

 

5人の中でも「王家(ワンけ)」は情け深く、能力のある領主として菜を知られておりました。

領主として、領地で働く人々の信頼も篤かった王家でしたが、隣の領主の急襲に

あい、滅びてしまいます。

王家には二人の子どもがいました。

15歳の兄の「白光(はくこう)」と、13歳の妹「紅華(こうか)」です。

 

母の言葉に導かれた二人は、生き延びるために身分を隠し、奴隷へと身を

転じることに。

それまで何不自由なく育った二人は奴隷として働くだけでなく、男奴隷と女奴隷は

話してはならないという厳しい規則に苦しめられるのでした。

 

このお話では、白光=牽牛星、紅華=織女星となっています。

 

七夕の所以はいろいろですが、昭和の文才・住井すゑさんのお話は

説得力があり、滝平二郎さんの絵もお話を引き立て彩り豊かにしています。

少し大きくなった人へ、お薦めしたいと思います。

 

《読み聞かせ方のヒント》

易しい漢字には振り仮名がなく、漢字も文章も多い絵本です。

お話のスケールも壮大で、歴史的・地理的知識も少しある方が楽しめるかと

思います。

 

一人で読んでも、じっくりと染み入る物語です。

 

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2011年

6月

25日

たなばたまつり

《どんな絵本?!》

七夕まつりの前後を描いた絵本です。

 

町の広場には笹竹がたくさん置かれ、短冊がたくさん用意されました。

「さきちゃん」と「たーくん」のきょうだいもやってきて、広場に置かれたテーブルで

短冊を書きました。

「たーくん」はまだ文字が書けないので、お姉ちゃんの顔を短冊に書きます。

「さきちゃん」も、弟の顔を描きます。

 

他にもあちこちから持ち込まれたり、広場で書かれた短冊が笹飾りを彩っていきます。

笹竹が風に揺れると「ひみつの ことば」をささやくような短冊は、強い風の日も、

雨の日も、みんなの願いを守ってがんばるのでした。

 

そしてやってきた七夕まつり。

広場の笹竹、屋台、花火。

その喧騒が止んだ夜、短冊から不思議なことが起こるのでした・・。

 

《読み聞かせ方のヒント》

このお話の主人公は・・と考えると、短冊なのかな?と思います。

人間世界を描いているようで、実は短冊に願い事を書くということの意味というか、

その行為に含まれる想いが描かれるので、とても神妙な気持ちになれる読後です。

 

難しい言葉は出てきません。

ただ、このお話の雰囲気を受け入れて“願う”“祈る”ということが、園などの七夕を

通して身近になれば、と思います。

 

[季節と行事のよみきかせ絵本]シリーズということなので、巻末にその由来について

書かれてあります。

 

七夕まつりの前後にもお薦めします。

 

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2011年

6月

25日

たなばたプールびらき

 

《どんな絵本?!》

最近は、6月にプール開きするのがするのが当たり前な、私の住む地域。

ですが、七夕とプール開きの二つの行事を掛け合わせたのが、この絵本。

 

お話の冒頭で、七夕デートをしている「おりひめ」と「ひこぼし」。

二人は、天の川から望遠鏡を使って「スターウォッチング」を楽しみます。

 

眺めている内、地球の、日本の、ある園の、七夕飾りを見つけた二人。

そこには、たくさんの願い事が書かれてありました。

その願い事の中の一つに気づいた二人は、「かんたんなこと。」と、園のみんなを

ある場所へとご招待。

 

プールではないけれど・・水があるからということで^^お馴染みの園長先生は

プール開きをその場所で行うことにしました。

楽しい水遊びの光景です。

 

七夕というよりは、園のプール開きがメインのようなお話ですが、発想がなんとも

楽しいです。

ピーマン村シリーズは、こちらをご覧ください。

 

《読み聞かせ方のヒント》

どのページも短い文章でシンプルに表現されていて、難しい言葉も出てきません。

このシリーズは、なんといってもキャラクターの面白さが魅力です。

なので、この絵本だけ出演の「おりひめ」「ひこぼし」も当然、イイ味出してます^^

 

作者さんそっくりの園長先生のキャラも活かして、お読みください♪

 

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2011年

6月

25日

ねがいぼしかなえぼし

《どんな絵本?!》

7月6日。

明日が七夕という日、「しほちゃん」は、短冊に願い事を書いて笹竹に結わえました。

仲良しのお友達に会いたいという、切なる願いです。

 

しほちゃんは、お母さんと一緒に空の二人へも想いを馳せます。

空の二人とは―。

そう。

機織の名人にして、天の帝の娘=「おりひめ」と、その恋人である「ひこぼし」。

 

二人は一目で恋に落ち、たちまち機織と牛飼いの仕事を疎かにしてしまいます。

機織機には埃が積もり、牛はやせ衰えていく始末。

この状況を天の帝は見兼ね、とうとう二人は別れさせられてしまいます。

 

しかし、別れるとなおも仕事が手に付かない二人に、天の帝は元のように働くことを

条件に1年に1度だけ会えるようにします。

 

物語は、最後にまた現実世界へ。

しほちゃんの七夕がやってきました。

願いは叶うのでしょうか?

 

《読み聞かせ方のヒント》

漢数字のみ、漢字が使われます。

全体に文章はシンプルでわかり易くまとめられています。

 

二人の心情が色によく表れていて、目からもわかり易くなっています。

 

現代のお話と、昔々のお話とがシンクロする場面も見ものです。

 

七夕に切実な願い事がある人にも。

 

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2011年

6月

25日

おこだでませんように

《どんな絵本?!》

やんちゃ坊主というのは、どこにでもいて時には非難の対象となったりしますね。

でも。

怒られてばかりいるというのは、辛いもの。

それは本人が一番身にしみていて―――。

 

主人公の男の子は、いつでも、どこでも怒られてばかり。

家では、世渡り上手な妹に振り回されてお母さんに怒られる。

学校では、悪気があってやっていないのに先生に怒られる。

 

いつもいつも怒られていると、怒る側はレッテルを張るんですよね。

それで“また、あの子はやった”という周りの目で、常に悪者扱い。

 

こんな状況に辛くなった主人公、七夕の短冊に一番のお願いを書くのです。

「おこだでませんように」と。

さあ、その願いを見た大人は、どんな反応だったでしょう。

切ない気持ちと、立ち止まって考える機会をくれる1冊です。

 

《読み聞かせ方のヒント》

1年生になった喜びも束の間、の主人公の気持ちが語られます。

主人公の気持ちになって、腹立たしく、無念そうに読みたい部分があります。

そして、自分が悪い子かも・・と悩むところも、しっかり気持ちを込めて読みたい

ところです。

 

大人の反応が展開する後半部分も、しっかりと感情をこめて読むと、気持ちが

とても聞き手に伝わるかと思います。

七夕以外の季節にも、お薦め。

 

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2011年

6月

25日

たなばた

《どんな絵本?!》

七夕の由来として伝わっているお話は、少しずつ細部は異なるものの、筋としては彦

星と織姫の悲恋物語になっているのではないかと思います。

天の川は初め、地上に流れていたようです。


その川の近くに住む、雲を織って暮らす天女の末娘が「おりひめ」で、川の逆側に

住む若者=「うしかい」は、飼っている牛の一言がきっかけで織姫と出会います。

織姫と牛飼いは夫婦となり、子ども二人に恵まれます。
仲良く暮らす4人でしたが、ある時、天のエライ人にこのことが知れてしまい、二人は

引き裂かれることに・・・。引き裂かれてからの三人の織姫を慕い、追う姿。


七夕というと切ない想いがするのは、恋い慕う情がこのお話に込められているから―

かもしれない、と思います。

男女二人のみならず、子どもも含めた3人が、母(妻)を求める物語。


七夕の日に、読んで浸りたい1冊です。


《読み聞かせ方のヒント》

初め「こどものとも」で発表され(1963年)、その後「こどものとも傑作集」として発行

され(1976年)、今年になって中国の昔話として同じ出版社さんから復刊されたよう

ですね。

「ひしゃく」がどんな形をしていて何に使うものなのかわからなくても、楽しむことは

できると思います。

現実とかけ離れていて、天と地上のイメージがなかったり、地上に流れていた天の川

が天に引き上げられたり――
そんな展開についていけるのは★★★★以降の子どもかな?と思いました。

 

この時期にお薦めします♪

 

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2011年

6月

24日

どろんこどろちゃん

《どんな絵本?!》

文字も絵もALL茶色で、最後に一箇所肌色が出てくるのみ。

 

どろちゃんは泥の中から「きょろきょろ あたりを みまわし」
「もっこり あたまを だしました。」

そう、どろちゃん=泥人形です。
動きます^^

 

泥遊びを楽しむためのレクチャーをしながら、
どろちゃんは大暴れ~。
もう子どもは目はきらきら☆させて、釘付けです!!

 

どこに書かれてあったことばか忘れましたが―
子どもに「汚すな・壊すな」を強制してはならない
という言葉に心底納得したことがあります。

どろんこ遊びの面白さが凝縮された作品、どろんこが好きな子も、苦手な子も、よむ

べしっ☆


《読み聞かせ方のヒント》

ゆっくり読みたい絵本だと思います。

ただ絵本の進行をなぞるだけでなく、どろちゃんの動きとともに、子どもの頭の中で

泥んこ遊びが同時進行しやすいように^^

 

それと、お話の次の展開への期待を膨らませるためにも「間」を十分にとると効果

あり!です♪

どろちゃんの作り方がお話の中で出てきますので、ぜひぜひ作って遊んでみて

くださいね♪
どろんこの感触、大人にも癒しの効果がありますよ☆

 

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2011年

6月

24日

どろんここぶた

《どんな絵本?!》

お百姓のおじさんとおばさんに
「せかいじゅうで、いちばん かわいい こぶた」
と可愛がられていたこぶたがいました。

このこぶた、
食べることも、裏庭を駆け回るのも、眠ることも大好きだけど、
「やわらかーい どろんこの なかに、
 すわったまま、しずんでいくこと」
が何よりも好きだったのでした。

 

泥んこの中にずぶずぶ~と沈んでいくこぶんたのなんと気持ちよさそうなこと!

ある日。
お百姓のおばさんは、家の中の大掃除を始めました。
きれいになった家に満足し、家の外も掃除しようと思い立ったおばさん、こぶたの

ブタ小屋(日本の犬小屋みたいな外観)をもきれいピカピカにしてしまうんですね。

お気に入りのどろんこが無くなった上に、きれい嫌いのこぶたは、怒ってどろんこを

求めて家出してしまうのです。

 

道中、ここならイイかな?という場所に出会いながらも巧くいかず・・こぶたは大きな

町へとやってきます。

そこでこぶたは、やっとどろんこに浸かるのですが――――!!
それがえらいことになっちゃうんですね(^^);


さてさて。
こぶたは無事、大好きな我が家へ帰れるのでしょうか。


《読み聞かせ方のヒント》

素朴な、そして素直なお話です。
子どもの頃の大事だったものを思い出しながら、お読みくださいね。

 

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2011年

6月

19日

せかいいっしゅうおばけツアー

《どんな絵本?!》

『おばけ いちねんぶん』の続編のおはなしです。

 

前作『おばけ いちねんぶん』で日本のおばけと友だちになった「ぼく」が、今度は

世界のおばけと友だちになっちゃいます。

 

乗り物は「ひとだま」。
日本のおばけたちのお見送りを受けて、いざ、しゅっぱぁ~~~つ!!!

 

おばけツアーの一部始終が、日々朝・昼・夜と日記形式で綴られていきます。
今回は世界を巡る旅なので、日本を出発してオーストラリア →アフリカ → ヨーロッパ →最終日アジアと大忙しのツアーです。

 

出てくるおばけ一覧は――以下のとおり。
 ・ガイコツ(北アメリカ) 
 ・○○○○おとこ(北アメリカ)
 ・透明人間(オーストラリア)
 ・ミイラおとこ(アフリカ)
 ・フランケンシュタイン(ヨーロッパ)
 ・ドラキュラ(ヨーロッパ)
 ・魔女(ヨーロッパ)
 ・雪おとこ(アジア)
 ・ピーコンコイ(アジア)


帰ってきた「ぼく」を日本のおばけたちが迎えてくれます。

でも、ココで終わらないのがこのお話の面白いところ!

おばけに親しみながら、各地を巡る旅を楽しんでくださいね。


《読み聞かせ方のヒント》

日記風に書かれてある文章なので、何もしないとちょっとインパクトに欠ける読み方

になってしまいがちです。

出てくるおばけたちの決め台詞
「たびにでると ○○○がしたくなるでしょう。」
を独特の口調にすると、アクセントになりますよ♪

 

絵本カバーが、すごろくになっています。
もちろん、コマも切り取って作れます♪

絵本を読んで楽しめ、すごろくで楽しめ、
1冊で2度おいしい絵本です!

 

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2011年

6月

14日

カマキリくん

《どんな絵本?!》

いつものように虫捕りに出かけたこんちゃん、オニヤンマにもトノサマバッタにも逃げ

られてしまいます。
でも、そのあと見つけたカマキリは逃げません。
逃げるどころか威嚇してきました。


威嚇したカマキリに手を出してかまれてしまったこんちゃんですが、じょうずに捕まえ

ることができて、家につれて帰りました。

こんちゃんのお部屋には、カブトムシやバッタが
飼われている飼育ケースがあります。
そして、こんちゃん手作りの紙でできたトンボやバッタが飾ってありました。

こんちゃんは、カマキリも紙で作ります。


紙のカマキリと生きているカマキリと一緒に遊んだ
こんちゃんは、カマキリの元気がどんどんなく
なっていくことに気づきました。
そして、ぐったりしたカマキリを・・あろうことかバッタのケースの中に入れてしまった

のです・・!

見開きページにバッタを捕獲して食べる、迫力のカマキリの画を子どもは食い入る

ように見つめます。

こんちゃんは朝になって初めて、カマキリが生きた虫を食べるということを知り、

悲しみます。


昆虫好きになると、たくさんのことを学びます。

これもその一つ。

こんちゃんはこの試練を乗り切ることができるでしょうか。


《読み聞かせ方のヒント》

こんちゃんと同じ経験のある子は、強く思いいれることができると思います。
そして、カマキリがバッタを食べているところを目撃したことのある子は、一生懸命

その迫力を語るでしょう。
カマキリが食べるところは、何度観ても目を離すことができない迫力です。
“生きる”ということはこういうことだ!!
と強烈に教えてくれ、子どもの心にインプットされる経験です。

経験をたくさん、たくさん聞いてあげましょうね。

 

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2011年

6月

14日

貝の子プチキュー

《どんな絵本?!》

タイトルどおり、「貝の子」のお話です。
詩人である茨木のり子さんの絵本デビュー作にして、遺作にあたる生涯唯一の

絵本作品です。


「プチキュー」は、海の中に暮らす貝の子ども。

いつも一人ぼっちで、淋しくなると泣いてしまう小さな小さな貝の子ども。

ある日プチキューは、波が動けなくてつまらないと歌っているのを聞いて、自分は

動けるのだということに気づき、行動をおこします。


広い海の中を、いろいろなものを見てやろうと移動し、実際、たくさんの生き物と

出会い、会話するのです。

小さな貝の子が冒険するにはあまりにも広い海の中。
ですが、プチキューの冒険は海の中だけに留まりませんでした。

潮溜まり。
そこは、ヤドカリやカニや、フナ虫といった小さな生き物が犇めき生きている所。
プチキューは、海面へ出て美しい星空を見てとても幸せを感じるのでした。


とても切ないこのお話は、1948年に茨木のり子さんが朗読のために書かれた童話

の絵本化作品であり、
絵本化に際して大幅に書き直されているそうです。

茨木さんがお亡くなりになった4ヵ月後に出版されていますので、茨木さん絵本の

完成を待てず、またご自身で読者の反応を感じることはなかったようです。
が、この絵本は読者にとても支持されていると私は感じています。

遠い空の上から、茨木さんはしっかり見届けていらっしゃることでしょう!


《読み聞かせ方のヒント》

大判の絵本です。
縦×横が30cm程のほぼ正方形をしています。

絵をつけていらっしゃる山内ふじ江さんは、東京芸大ご出身で、この絵本をとても多く

の年月をかけて描かれたそうです。
海の中という独特の世界を、不思議な色遣いと技法で持って見事にその音や雰囲気

までもが表現されている、美しい絵。

絵本を開くと、すぐにその詩と絵に惹きこまれていきます。

扱っているテーマがテーマなので、★★★★★に分類しました。
ラストへ至るストーリー運びが理解できる年齢ということで。

静かに切ない気持ちに浸りたい時、お薦めします。

 

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2011年

6月

14日

お化けの海水浴

《どんな絵本?!》

お化け屋敷に住む、仲良しのおばけたちのシリーズです。
お化け屋敷に住むメンバーは、
 ・ろくろっ首(若いお姉さん・お母さん役?)
 ・三つ目の大入道(大男・お父さん役?)
 ・一つ目の青坊主(おじいさん)
 ・からかさ(年齢・性別不詳・ペット役?)
 ・ひょろけ(青年風・お兄ちゃん役?)
 ・砂かけばばあ(おばあさん)
 ・一つ目小僧(男の子3人・3兄弟役?)
と大家族。

 

この絵本では、皆で“お化けだけの浜辺”へレッツ・ゴー!!

「わーい、海だ 海だ――っ」
と子どもらしくはしゃぐ、一つ目小僧たち。

 

「波は、しずかです。
 風は、さわやかです。
 日ざしは、さんさん。」

大人たち=大入道と青坊主は、唐傘の下でお昼寝。

砂かけばばあはせっせとライフワークに精を出し、それをひょろけが手伝います。

 

沖の方を泳ぐろくろっ首ですが、実は・・・・。

 

ゲストも大勢やってきます。

 素潜りが得意な共潜(ともかつぎ)の姉妹が、さざえやあわびを たくさんとりました。
 浪小僧も。
 鬼が島から鬼たちが、魚をどっさり持ってきました。
 小豆とぎ と 小豆洗い が料理をします。

浜での宴会準備は急ピッチで進められていきます。

そして、料理も酒も出揃った頃、海坊主 と たこ入道 のお出ましです。
陽が落ちて、火がたかれて。
 他のお化けたちもやってきました。

宴がはじまります。


《読み聞かせ方のヒント》

漢字が多く使われている絵本です。
漢字には振り仮名が付けられていますし、読み易く1行が短い文章になっています。

自分で読んでも、楽しい絵本です。

お化けの名前がわからない子どもには、「ひょろけ」は、この人だよ。などと

フォローしてあげてくださいね。

 

中古本も含めたシリーズ全作品はこちらをご覧ください。

 

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2011年

6月

11日

ぼんちゃんのぼんやすみ

《どんな絵本?!》

タイトルページには、富士山の前を通る新幹線(懐かしのゼロ系^^)。
東京から、T市へ向かっていることがわかります。


お父さんの会社が盆休みに入り、「ぼんちゃん」一家はおばあちゃんの家に
里帰りすることになりました。

新幹線の駅から、バスに乗っていく道程も楽しく描かれています♪
そして着いたおばあちゃんの家。


すぐにお仏壇にお線香をあげます。

仏様を拝む際には、こう言います。
「のんのさま へーえ」
(「のんのさま」=仏さまだと注釈が小さく入っています。)

 

おばあちゃんに誘われて、ぼんちゃんはお盆の準備をします。
ココでおばあちゃんのセリフに三河弁が出てきます。
三河弁の部分は、わからない人のために(  )書きで意味が書かれてあります。

 

必要なものを外で採ってくると、家の中でいよいよ「おしょろさま」作りです。
「おしょろさま」とは、ご先祖様が家に戻ってくる際に乗る乗り物(牛)のことで、
ナスを小豆、南天の葉やインゲン、「おがら」などを使って牛の形にします。

おばあちゃんのすることをじーっとおとなしく見守り、よく手伝うぼんちゃん
でしたが・・・翌日お経が始まると困ったことに<emoji:face_csweat>


祖先祖様を迎えるところから送るときまで、準備すること成すべきこと、
大切にしている想い、風習の意味。
そんなひとつひとつをおばあちゃんから言葉や行動で教わるぼんちゃんです。

各地方、各家庭で異なるお盆の風習ですが、祖先の霊を慰めるというところ
は同じじゃないかと思います。


《読み聞かせ方のヒント》

( )内の解説は、その場で読む必要はないと思いますが、小さい年齢の子が
一緒に聞いている場合など、必要なタイミングで活用できればと思いました。

 

前の見返しには、お盆で使うものが名前と共に一つ一つ描かれてあります。

この全部の名称がわからなければ絵本を楽しめないかというと、全くそんな
ことはありません。
おそらく、読者がお盆の会話をしたり、実際に里帰りをした際に見聞きする
であろう物を予備知識として示してくださったのではないかと^^

 

後ろの見返しには、「おしょろさま」の作り方とお盆の風習についてのあれこれが
「おうちの方へ」として載っています。

そして、クイズ(探し遊び)もあり♪
奥付にも、あおきひろえさんの言葉でお盆への想いが綴られてありますので、
そこも是非、大人の読者さんはお読みくださいね。

 

★★★の年齢の子でも、お盆というキーワードを耳にしたことがあったり、
実際お盆に里帰りをしたことのある子には楽しんでもらえると思いましたが、
亡くなった方が家に戻るというところがなんとなくイメージできる年齢にと思い
★★★★の分類にしています。

里帰りにもお墓参りにも縁のない方も、ぜひぜひ!!

 

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2011年

6月

11日

だいちゃんとうみ

《どんな絵本?!》

夏休み。
「だいちゃん」は、いとこである「こうちゃん」のうちに遊びに来ました。

 

始まりはいきなり、こうちゃんちに着いた翌朝から♪
わくわくして少しもじっと寝ていられないのでしょうね、翌朝の始動はまだ、
暗いうちからです。

二人は、「てぼ」という入れ物に漬物を入れ、海へと下り坂を駆けていきます。
「だいちゃん」と「こうちゃん」が海に着くと、丁度「うたせぶね」が漁から戻ってきた
ところでした。

顔見知りの漁師さんと会話を交わします。
持ってきた漬物は、獲れたての魚類と交換です。

 

帰宅するとやっと朝ごはん。
ですが、この朝ごはんもゆっくりなど食べていません。
すぐに次の仕事が待っているのです^^

川へ行って、魚釣りに使う餌を採ります。
そして、再び海へ行くと、「こうちゃん」のお兄さんの船に乗って釣りへ。
大漁でした!!

 

イベントはまだまだ続きます。


九州で親しい親戚たちと過ごす夏休み。
久しぶり~という会話も遠慮もなく、ただ訓練されたかのように、やりたいことと
やるべきこととが判っていて、キビキビと全く時間を無駄にせずに楽しむ姿が
とても健康的に写ります。

太田大八さんの田舎である大村湾が描かれています。
広く大きいのは海だけでなく、囲炉裏のある家に櫓が作れるほど大きな楠木や
牛小屋のある敷地、人の心―すべてが広くて大きいので、ゆったりとした心安らか
なものを感じます。

都会の生活、仕事に追われる毎日にお疲れ気味の方へもお薦めです。


《読み聞かせ方のヒント》

後ろの見返しにのみ、「だいちゃん」の遊んだ場所の地図があります。

 

この絵本は、1992年に絵本にっぽん賞を受賞しています。
1918年生まれの太田さんは、御歳93かと思われますが、その太田さんが子どもの頃の九州はどれほど豊かで美しかったのだろう・・と想像しながら読んでいます。

 

会話は本文中にたくさん出てはきませんが、長崎弁なのでしょうか?
「○○したと」「○○けん」などの方言で書かれてあります。
殆どの文章は標準語で書かれてあるので読みにくくはありません。
そして、この方言がなんともイイ味なのですね。

 

透き通った海水。
新鮮な、獲れたての魚介類。
自然の中で暗くなるまで遊ぶ。
大人だって憧れてしまいます。

私と同じ憧れを持っている方、読んでみてくださいね。

 

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2011年

6月

10日

おなかのすくさんぽ

《どんな絵本?!》

主人公は一人の男の子です。
怖いもの知らずの、冒険心のある、面白いことが大好き~な子どもです。
「ぼく」の大いなるさんぽのお話、読んでみてね。


「 まっしろい シャツ きて」 歩いていたぼく。
すると、動物たちが水たまりで 遊んでいるところに来ました。

「『い、れ、て』とぼくは いいました。
 だけど みんな『ウー』なんていって。
 みずを バチャ バチャ いわせるばかり。」

 

水たまりで遊ぶ動物は、クマ。イノシシ。ヤマネコ(?)。ネズミ。カエル。カラス。

ヘビ。トカゲ。といったメンバー。
それに、昆虫が出てくるところが重要♪
セミやトンボ、バッタ、クワガタ、多種甲虫類に加え、絵本ではなかなかみかけない、巨大なリアルムカデとか、ミミズやアオムシなんかも“レギュラー出演”します^^

 

初めはぼくが仲間に入れて、と言っても返事もしないで夢中になっていた動物たちは、“人間なんかにこの面白さがわかるかい”って感じにも見えるんですが、主人公

のぼくは、見事にそれを裏切ってみせるのです。

動物たちと対等に楽しんで、真っ黒になりながら、
同じように咆えたり、転がったり、浮かんだりします。

 

そして最後に、お腹がすいたクマにちょっと衝撃的なことを言われるぼく。


人間だと意識しながらも、仲間入りさせてくれた動物たち、ぼくを試している感じが

怖いほど生々しいです。
そして作者は、絵で読者を試しているのではないかしら?
などと読むたびに感じる私です。

自然界とは、こんなところじゃ!!と、言われているような(笑)
自分は汚れないで、“キレイな自然(生きもの)”だけ見ていたのではわからない

自然観。
いかがでしょう。


《読み聞かせ方のヒント》

笑いどころはあるのですが、登場する動物たちは決してかわいい系ではありません。
そんな中で、臆せず動物たちと遊びきるぼくに感動しつつ、照りつける太陽光線

とか、こんなところにもこんな生きものが!という発見をお楽しみください。

 

現在の片山健さんの絵とは少し違っていますが、力強さとか独特な雰囲気は同じ

だと思います。

色鉛筆(おそらく)の表現の繊細さと大胆さの両極に大人も酔ってしまいそうなこの

絵本、真夏のお供にどうぞ☆

 

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2011年

6月

10日

おどります

《どんな絵本?!》

表紙画には、後ろ向きに踊るゾウがいます。
そのHAWAIA~~Nな衣装にご注目!!
この踊りは・・フラダンス?!


タイトルページに腰巻様のものを持ったブタが立っています。

「ぶたが おどります」

前ページとは打って変わっての楽しそ~うな表情で踊るぶたさん。

「メケメケ フラフラ
    メケメケ フラフラ」

持っていたものはやっぱり腰巻(正式名称不明)!
次は馬です。

「うまが おどります」

なんとなく斜にかまえた感じの馬はやはり何か持っています。

次のページではやっぱりものすごく楽しそうな表情になった馬が躍りまくり!!

この2パターン構成で、犬もかばとぞうも、たこもゴリラも
鳥の○○○○○たちも踊りまぁす♪

 

最後はみんなで~

「メケメケ フラフラ   メケメケ フラフラ」

くるっと後ろを向いて~

「メケメケ フラフラ   メケメケ フラフラ」

 

絵本を読むと、踊りたくなること請け合いです^^

何もかも忘れて(?!)踊りたい人へお薦めです☆


《読み聞かせ方のヒント》

「メケメケ フラフラ」しか出てこない絵本なので、この部分をどう読むか、が

勝負です♪

どのような節をつけるかは、その人次第。
ハワイアンじゃなくたって、ぜんぜんイイと思いますし、読む人によって違うのが

楽しいと思います。

なので、棒読みだけは避けたいですね。

 

さあ、みんなでおどりましょ<emoji:note><emoji:note><emoji:note>

 

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2011年

6月

10日

おたねさん

《どんな絵本?!》

表紙画には、おしいそうなトマトが1個。
トマトの横には(目立たないけど)カマキリがいます。

 

「おたねさんの はたけは・・・・・・・・」

タイトルページ下の文章も忘れずに読みます^^

「むくむく わさわさ
 むくむく わさわさ
 はるですね」

 

ピンク色に染まった木(桃の木でしょうか)の周りにその畑はあります。

 

そして、そこへ動物たちがやってきます。
ブタ。
ウサギ。
ニワトリ。
アヒルの親子。・・もしかしてカモかも?!

 

次のページでは木が緑色になり、畑には花が咲き誇ります。
そして、畑の中を見てみると―――
前出の動物たちが餌である虫を捕らえて食べています。
そして、ウンチもするんです^^

野菜の絵本なのに、捕食場面や排泄場面があるの~?!ってビックリ。
でも!これが紛う事なき自然の営み☆なんですよね。
それを竹内通雅さんは、ストレートに絵で表現されています。

次のページも食べては出してと繰り返す動物たち。

 

やがて。

「むん むん むん
 なつの はじまりです」

このページには、夏野菜がたっぷり実っています。


元気のよい時の畑だけでなく、季節が終わったあとの
畑まで、春~次の春までが描かれる1冊です。

自然が好き!という方は、ぜひぜひお読みくださいませ~☆


《読み聞かせ方のヒント》

タイトル名にある「おたねさん」は、結局何(誰)なのか、どこにも書かれていません。
でもね。
なんとなく読み込んでいると、・・かな?的なことは感じます。

文章は短いのですが、ページをさっさとめくってしまわず、絵をじっくりと見たい絵本。
こんなところに○0○がいる!とか、
ここでもウンチしてる~!とか、
子どもは喜んでたくさん発見してくれると思います。

★★★に分類しましたが、★★の年齢の食いしん坊さんにもお薦めですし、

大人が読んでもかな~り深い作品です。
美しい景色・素敵な色や味やにおいだけが自然じゃないってこと、改めて思います。

 

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2011年

6月

10日

エリセラさんご

《どんな絵本?!》

美しい海に潜ると、珊瑚礁とそこに棲む生き物たちに出会えますよね。
その美しさにしばし言葉を失い、次に大コーフン状態がやってきます。
私も、そういう景色に魅せられた一人として、この絵本をご紹介します。

 

この絵本を書かれた水木さんは、海洋学者として日本の珊瑚礁とその珊瑚たちが

抱える問題を初めて世界に知らせ、広めた功績のある方です。

海をこよなく愛する作者ならではの、珊瑚に対する何とも愛おしい気持ちがぎゅっと
つまった一冊です。

 

この絵本には、タイトルから本文まで全て英文とに本文の両方で著されています。

This i s   a   t r u e   s t o r y.
という一文で、この物語ははじまります。

桃色の小さな粒=プラヌラ が海を踊るように漂いながら、着床場所を探します。
日当たり・深さ・水の澄度の条件をクリアした岩の上でプラヌラは着床し、口を付け、八つの小さな手を伸ばし―プラヌラは「ポリブ」になりました。

この「ポリプ」を花のつぼみのようにどんどん増やしながら、珊瑚は成長していきます。

海の中で珊瑚と共生する生き物たちのページがとっても素敵です。
アオリイカ・熱帯魚・ハナミノカサゴ・ダイバー・タツノオトシゴ・ウミウシ・アオヒトデ

・シャコ貝・ウミヘビ・・・エリセラには友だちがいっぱい!

やがてエリセラの「ポリプ」に卵ができ、受精して卵は「プラヌラ」になります。

 

生命の循環。

そして巻末には「さんごのことをもっと・・」と
題して、珊瑚の資料が英文・訳文と共に写真つきで解説されています。

 

「いのちは すばらしい。」


《読み聞かせ方のヒント》

写実的な画ではなく、写真でもないところがこの絵本のポイントです。
なんといっても、和田誠さんの画に魅かれます。

海のもつ豊かさ、厳しさ、楽しさ、懐深さ、果てしなさなどが、絵だからこそキョーレツに迫ってきます。

画をじっくり見てください。
細かい説明や珊瑚云々は、その後でもいいんです。

 

海よ、バンザイ!!

 

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2011年

6月

09日

しのだけむらのやぶがっこう

《どんな絵本?!》

広い広い野原の片隅にある竹やぶが舞台です。
そこに、「しのだけむら」という小さな村があり、以下の生きものが仲良く暮らして

いました。

 

おけらの「ギーさん」。
ななふしの「ノッポさん」。
が(蛾)の「パタパタさんいちぞく」。
か(蚊)の「プゥーンさんいちぞく」。

 

竹やぶの中で、彼らが楽しそうに暮らしている様子が描かれています。

毎年しのだけむらでは、たけのこが伸びる頃になると、ななふしの「ノッポさん」が、

竹で学校を建ててくれます。
その学校は「やぶがっこう」という名前で、蛾と蚊の学校。
校長先生は、おけらの「ギーさん」。

 

学校は3階建てになっており、
2階は蚊の「プゥーンきょうしつ」で、3階は蛾の「パタパタきょうしつ」です。

蚊の教室では、羽を速く動かして音を「プゥーン」と出す練習をします。
生徒は、5匹。
「プンタくん」だけ巧く羽を動かすことができず、音がなりません(^^;

 

蛾の教室でも、「パタパタとび」の練習をするのですが、4匹の仲間の中で
「パタコさん」だけは、飛ぶことができずにいました。

 

そうこうする内に、七夕祭りの日がやってきます。
夜までに、「しげみむら」の人たちにも手伝ってもらい、村中で笹の葉にきれいな
飾りをつけて祝うのが恒例の「しのだけむら」。

今年も、その準備が始まりました―――。


ちょっと変わった場所での、変わった者たちによる、変わった生活を
覗き見る楽しみ。

虫が好きか嫌いかは別にしても、この絵本にはそういう細かいお楽しみが
たくさん詰まっています^^

1匹1匹が見分けられるように描かれていますので、好きな子は誰々が
どこにいる~と、場面ごとに探して楽しむでしょう。

どうぞ皆様、七夕の前に楽しむことができますように!


《読み聞かせ方のヒント》

文章はひらがなオンリーですが、少し多めです。
それと、絵がとても細かいので、★★★の子よりは★★★★の年齢
の子の方が集中してより楽しめると思い、分類を決めました。

シリーズがあり、このシリーズにハマると他の絵本も読まずにはいられません。

 

シリーズまとめて、お薦めします。

 

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2011年

6月

09日

こりゃ まてまて

《どんな絵本?!》

肉付きがまだぷにぷにしている頃。
この頃の子どもは、転んでも傷ついても守られるクッションとして、脂肪がたっぷり
体についているんですよね♪

そんな頃の子ども(性別は不明です)が、いろいろなものを追いかけます。
身近にこの年齢のお子さんがいらっしゃる方には、大いに共感してもらえる
作品だと思います。


「こりゃ まてまて」
黄色いちょうちょをおいかけるのは、猫っ毛でくせ毛のオーバーオールをはいた
小さな子。

ちょうちょは、空高く飛んでいってしまいました。

次に見つけたのは―とかげ。
触ろうと手を伸ばしますが・・・こんなおチビにつかまるようじゃ、おしまい!
とばかりに、あっという間に岩陰へ。

あまりの動きの速さについていけず、とかげのいたところをじっと見つめたまま
の子ども^^かわいいです<emoji:cute>

 

お次は、鳩。
そして、猫。
追いかけると、どちらもすぐに逃げて行ってしまいました。

 

さてさて。
最後に追いかけるのは―――。

 

おじいちゃん・おばあちゃんが、小さなお孫さんなどをお膝に乗せて読むにも
とてもイイ絵本だと思います。


《読み聞かせ方のヒント》

「こりゃ まてまて」と、動物の立てる音のみのとてもシンプルな文章です。
その文字の一字一字が、活字なのですがはんこで押したように微妙にまっすぐで
ないところが、この子どもの動きの不安定さととてもマッチしていると感じます。

 

生きものに純粋に触れてみたくて、伸ばした手のいとおしさ。

何度逃げられても、チャレンジせずにはいられない好奇心。

その好奇心にしたがって、どんどん一人で行ってしまう危うさ。

どれも、小さな子と共に過ごした経験者には、覚えのあることでこういう
時期の如何に短かったかを今更ながら思います。

 

幼い子を今子育て中の方に、お薦めいたします♪

 

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2011年

6月

08日

うさこちゃんとうみ

《どんな絵本?!》

作者=ブルーナは、あまりにも有名なオランダの作家さんですが、単純なライン

と色彩に“カンタンな画”と思ったりする人は多いようです。

うさこちゃんを描くことはとっても難しいんです、見ながら描いても。


同じように、色の発色と組み合わせは真似できるものではないといいます。

今では“ミッフィーちゃん”という呼び名の方が定着して、テレビでアニメ化されたり

もしましたが、やっぱり絵本を開くと「うさこちゃん」。

 

ある日お父さんのふわふわさんがうさこちゃんに話します。
「きょうは(中略)おおきなうみにいくんだよ。
 いきたいひと だあれ?」
こんな切り出し方、いいですよね~~。

それに応えて、うさこちゃんは言います。
「あたし あたしがいくわ!」

 

 次のページの海へ行く引き車に乗せてもらったうさこちゃんの画を私は強烈に

 記憶しており、ブルーナの画は、こんな風に脳にインプットされていくのだなあ

 と感じたのでした。

 

砂丘を上り下りして、海に着いたうさこちゃん。
砂山を作ったり、貝を集めたり、海に入ったり
してたっぷり ぐったりするまで遊んだのでした。


《読み聞かせ方のヒント》

赤ちゃん向けに分類したのは、この画の力強さを見せた上で「うみ」という言葉を

聞かせてあげたいからにほかなりません。

お話は1歳後半~でないと理解するのは難しいですが、ぜひ、海へ行く前などに

読み聞かせてあげてほしい絵本です。
1歳台―2歳台の子どもでも、バッチリ☆オッケー!

《<b>うさこちゃん シリーズ</b>》

<福音館書店>発行のものと<講談社>発行のものが
あります。

2007年までの出版作品はこちらを、2008年度以降はこちらを見てね♪

 

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2011年

6月

08日

いっぱい やさいさん

《どんな絵本?!》

まど・みちおさんの文章に斉藤恭久さんが涼しげな絵を添えられた絵本です。
表紙画にトマトの隣にいるのはテントウムシとアリなんですよ^^

とっても夏らしい、野菜絵本です。


トップバッターは、きゅうり。
「きゅうりさんは、
 きゅうりさんなのが
 うれしいのね。

 すずしそうな
 みどりの ふくに、
 きらきら びーずを
 いっぱい つけて。」

きゅうりの隣には、これまた緑色が鮮やかなキリギリス。
一本だけ半分にカットされたきゅうりの切り口の
みずみずしさがお伝えできなくて、残念!

 

お次は、「たまねぎさん」です。
一緒にいる虫はバッタ。
自然にめくれた皮がリアル~~。

 

「ラディッシュさん」の傍にいるのは、アカガネサルハ虫。
こんな風に、「とうもろこしさん」にも、「ほうれんそうさん」にも、「じゃがいもさん」

にも「ぐりんぴーすさん」にも、「にんじんさん」にも「なすびさん」にも、

「ぴーまんさん」にもちゃ~~んとお供がいるんですよ♪


まど・みちおさんの自然に対する想いがぎっしりつまった一冊です。
絵も色も美しいだけでなく、“夏”を感じさせてくれます。
まど・みちおさんは野菜に特別な想いがあるそうなのですが、そこは敢えて抑えて

書かれた絵本なのだそうです。

夏野菜を楽しもう♪
見て、触って、味わって☆
栄養をたくさんたくさんいただいて、この暑さを乗り切りたいものです。


《読み聞かせ方のヒント》

独特の言い回しなので、淡々と読むのにもテンポを大切にすると聞きやすいし、

読みやすいです。

絵を見るだけなら、身近な食べ物や足元の昆虫の存在が気になりだした頃の

1歳すぎの子どもは喜ぶと思います。

文章は少し想像力が必要なので、2歳半を過ぎた頃からが楽しみ時ではないか

と思います。

 

野菜の色と出てくる昆虫の色が同じになっています。
21種類出てくる昆虫の名前は、最後のページに書いてありますので、ご参考

くださいね。
子どもの大好きなクワガタ・カブト・カマキリも出てきま~~す♪

野菜と昆虫の共存。
これこそ、自然!!

 

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2011年

6月

06日

ヨンイのビニールがさ

《どんな絵本?!》

この絵本は、ユン・ドンジェさんの詩にキム・ジェホンさんがすばらしい絵を付けられ、

優れた邦訳家であるピョン・キジャさんが訳されています。

 

このお話は、土砂降りの月曜日に始まります。

ただでさえ憂鬱な月曜日の朝。
主人公のヨンイ(女の子ではないかと思われます)は、緑色のビニールがさを

さして登校する途中に道端で雨に打たれながら座って眠る「ものごいの おじいさん」

を見かけます。

おじいさんの横には、「ものごい」の道具である「へしゃげた」空き缶がひとつ。
空き缶も雨に打たれて、雨水が「じゃぶじゃぶ」溢れていました。

 

物乞いのおじいさんを遠目で見ているヨンイの後ろ姿は、顔がかさで見えない

にも関わらず、ヨンイの気持ちが伝わってくるようです。

物乞いのおじいさんに対する周りの大人と子どもの冷ややかな反応は、多分、

日本でも同じかな?と思います。

ヨンイは登校後もこのおじいさんのことを気にかけていたのでしょう、始業前に

校門から出てもう一度おじいさんの様子を見てみました。

おじいさんはやっぱり、雨に打たれて眠っていました。

ここでヨンイのとった行動とは?!

 

韓国の高度成長期のお話だそうです。
布製のかさが主流になりつつも、まだ庶民の生活は苦しくて、ビニールがさも

貴重な生活用品だった頃。

こんな時代背景を知ると、ヨンイのとった行動がどれほど凄いかがわかります。

韓国の絵本って、凄いなぁ♪


《読み聞かせのヒント》

おじいさんと出あってから雨が止むまでの間、ヨンイの顔は画面に出てきません。

かさで隠れているか、後姿か、ガラスや水たまりにぼんやり映る表情からでしか、

ヨンイの気持ちを測る材料はないのですが、それは絵を描かれたキム・ジェホン

さんがわざとそうされているんですね。

なんという表現!
驚きと感動が一度に押し寄せてきました。

この絵本を未読の方はぜひ、この感動を体験してくださいませ。

 

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2011年

6月

06日

ちいさなきいろいかさ

《どんな絵本?!》

表紙画に、大きな黄色いかさに入っているかわいい足が10数本、見えています。

タイトルページを見ると、タイトル文字の下にやはり黄色いかさが描かれ、その下に
「なっちゃん    
 うさぎさん    ばくさん
 りすくん     ばくのあかちゃん
 だっくすくん    きりんさん」
って書かれてありますよ^^

 

黄色いかさは、「なっちゃん」がお母さんに買ってもらった
新しいピカピカのかさです。


新しいかさを買ってもらった子は誰しもそうなように、
なっちゃんも雨の降るのを待ちわびています。

なっちゃんの願いが通じたのか、雨が降ってきました!
さっそく、新しいかさをさして出かけるなっちゃん。

そして、歩いているうちに出会う動物達を
かさに入れてあげるのですが・・・
その数も大きさも並ではないのです<emoji:asease>

 

さてさてなっちゃんのかさに皆は入ることができるや否や?!
受容に応じて変化するかさにご注目です!

 

この時期、同じように新しいかさを持つ大勢の子どもに
読んでほしい1冊です。


《読み聞かせ方のヒント》

パステル調の色合いが、雨の季節のジメジメ・ジトジトな感じを忘れさせてくれます。

絵本にはあまり登場しない動物(バクやキリン)が出てくるのも面白いです。

 

白地の背景にパステル調の色合いですが、各ページに絵の具とクレヨンの二重

の囲み線があり、それが画面をグッと引き締めています。

 

文章は、初めて読むときには誰の言ったセリフなのかが少しわかりづらいため

読み難い部分もあるかもしれません。
が、慣れれば大丈夫ですヨ。

 

雨の音がいろいろ出てくるので、気持ちよく読めると
いいと思います。

 

途中で一箇所、本を縦にして読むページがあります。
そのページも十分にお楽しみくださいね!

 

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2011年

6月

05日

バムとケロのにちようび

 

 

《どんな絵本?!》

バムとケロのシリーズの1冊です。

 

ケロちゃんはカエルで、どこにでもいるやんちゃで手のかかる子どものよう。

バムはイヌで、ケロちゃんの保護者的な存在です。

2匹は素敵なおうちで一緒に住んでいます。

 

雨の日曜日。

外で遊べないバムは、家の中で退屈していました。

仕方がないので今日は家の中で読書をーと思い、バムはケロがとっ散らかした

室内を片付け始めます。

 

やっと片付いた・・と、ホッとする間もなく、外から泥んこのケロちゃんご帰宅!

気の毒なバムです(^^;

後始末をして―

おやつを作り―

さて、やっと本を―

 

しかし、お目当ての本を読むためには、まだ困難が待っていたのでした。

 

《読み聞かせ方のヒント》

このシリーズは連動しています。

この絵本は日曜日のお話。

他に、

月曜日のお話=『バムとケロのそらのたび』

火曜日のお話=『バムとケロのさむいあさ』

水曜日のお話=『バムとケロのおかいもの』

木曜日のお話=『バムとケロのもりのこや』

が、あります。

 

見開きの大きな絵から、コマ割りになっている小さな絵まで不規則に並んで

いますが、読みにくくはありません。

 

ただ、小さな子にはここを読んでいるよと絵を指差しながら読んであげられると

よいかと思います。

 

作品に出てくるキャラクターや小道具などは、他の作品とも連動しており、

それらを見つける楽しみや、家具などのデザインの妙を楽しんだりもできます。

 

ただ、話の内容は決して深くはないので、繰り返し繰り返し読んでと言われると

ツライ時もあるかも・・です。

 

そういう時は、シリーズの他の本に目を移してみたりもしたいものです。

 

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2011年

6月

05日

ピッツァぼうや

 

 

《どんな絵本?!》

外遊びが大好きな親子にお薦めしたい絵本です。


この絵本の主人公ピートは、雨降りのために外で友だちと遊べなくなり、

ご機嫌ななめでした。

そこで一計を案じたピートのお父さん。

お父さんは、ピートをキッチンテーブルに乗せ、ピザの生地として、ピートを

こね始めたのです。

 

生地をひっぱったりのばしたりします。
生地を空中に飛ばしたりもします。

油(水)や小麦粉(ベビーパウダー)もふりかけます。
トマトの輪切り(ボードゲームのコマ)やチーズ(紙切れ)のトッピングも乗せて。


ピッツァを作る途中で、笑わせたり、くすぐったり―ピザになりきろうとするけれど、

なかなかなりきれない!という部分が楽しいです。

雨降りの日にチャレンジしてみましょうか!


《読み聞かせ方のヒント》

ピートとお父さんが遊ぶお話なのですが、絵の中にはお母さんが傍にいること

が描かれており、存在感があります。

 

ぜひ、ピートとお父さんとお母さんの3人の表情に注目してくださいね。

 

メインの遊びがあって、サポーターがいて。
理想的ですね。

 

表紙と裏表紙が全く同じなので、間違えないように
開いてくださいね!!(私は間違えました(笑))

 

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2011年

6月

04日

すてきなあまやどり

《どんな絵本?!》

この作品の原題は『ONE RAINY DAY』だそうです。
なんだかウキウキしてきそうなタイトルと表紙画。
愛あるお話をお楽しみ下さい。


全身水を滴らせながら走ってきたブタくん。家について、家の前でロッキングチェアーに座り、ゆったりと新聞(らしきもの)を読んでいたヤギさんに言われます。

「おや ブタくん、ずぶぬれじゃないか。
 どうしたんだい?ははあ、わかった。
 まきばに はなを つみに いって
 あめに ふられたね。
 どうだい、あたりだろう?」

花の束を右手に左手にカゴを持ったブタくんは、この質問を肯定します。

 

次のページから、ヤギさんにブタくんがお話する場面が描かれていきます。

もう半分の右上部分には、ブタくんの話に沿った絵が描かれていくのです。
この二つの画面(現在と過去)が同時進行してく絵本です。

 

ブタくんのお話とは――

ブタくんが雨宿りしているところへ
ちょこまかネズミが1匹。
ハリネズミが2匹。
続いて、
バッファローにヒョウにライオンに・・・・
と雨宿りの木の下にはどんどん動物たちが集まってきて、とても賑やかになる

というお話^^

最後にページを観音開きに開くしかけがあり、開いてみると・・・・!
そして、雨宿りしていたのにブタくんはなぜ、
ずぶぬれになってしまったのでしょうね。

そこのところ、ぜひ絵本でご確認を♪

 

《読み聞かせ方のヒント》

もうお察しのことと思いますが、雨宿りする動物たちは、
頭数が1匹~10匹と段々増えていきます。
最後のゾウは、10匹雨宿りするんです。

 

子どもは、各ページでそれぞれの動物を数えるのが楽しくて仕方がないという

風に数えています。

なので、数を数えることが好きな★★の年齢の子にもお薦めしたいと思います。

 

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2011年

6月

04日

しんくんとのんちゃん 雨の日のふたり

 

《どんな絵本?!》

とりごえまりさんの「しんくんとのんちゃん」シリーズの1冊です。
とりごえまりさんの絵本はどうしてこんなに人気なんだろう?と考えた時、

とりごえさんの絵本に出てくる登場人物はキャラが立っていて、子どもがとても

感情移入しやすいことに気づきました。
そして、お話が徹底的に子ども目線なんですよね。

 

「しんくんとのんちゃん」シリーズも、
「しんくん」=心配症ですぐにドキドキしちゃう男の子
「のんちゃん」=楽天家でのほほ~~んとしている女の子
この二人のやりとりが面白いのです。


表紙画、雨が結構降ってますよねー^^
心配症のりすの男の子しんちゃんは、のんちゃんが家に遊びに来るのを

待っていました。

待っても待っても来ないのんちゃん。
心配症の人が心配している時間って、実際の経過時間より長~く感じてしまうもの。

待っている間に、嫌な想像をしてのんちゃんの身を案じるしんくんは、ついに

不安に抗いきれなくなって、雨の中、傘もささずにのんちゃんを探しに出かけます。

 

この時点で多分、約束から40分ほど経過していると思われます(笑)

さて。
のんちゃんは―どうして約束の時間に来なかったのでしょう!

のんびり屋さんにとっては、時間の経過はゆっくりなんだと思います(^^;


やっと会えた二人は、雨の中を相合傘で歩きます。
本降りになった雨にまたまたしんくん、“こうなっちゃったらどうしよう~~~”的

な想像を呼び、それに対してのんちゃんは、
“もしそうなったら、こうしちゃえばいいじゃん!”的な対処法を提案します。


どこまでも性格が異なるふたりだけど、だからこそ
いいんだなぁ~ってところ、ぜひぜひご覧ください。

雨上がりの清清しさも感じてね☆


《読み聞かせ方のヒント》

タイトルが「雨の日」と漢字を使っているので、本文も漢字が入っているのかな?

と思うと、全部ひらがな表記なのです。

途中2箇所だけ、左右のページで別々の場面を描いているところがありますので、

今はこっちのページを読んでいるんだよ、ってコトを3歳前後の子には指差しで

そっと教えてあげると見やすいかと思います。

 

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2011年

6月

04日

おじさんのかさ

《どんな絵本?!》

お気に入りの新しい傘を買った時のウキウキ気分。
それは大人も子どもも同じ。

この絵本の主人公は「おじさん」です。
かの名探偵“エルキュール・ポワロ”を彷彿とさせる
立派なおひげを蓄えた紳士です。

 

おじさんは、黒くて細くてピカピカ光っている
とてもと~~っても立派な傘を持っていました。

 

おじさんは、その傘を出かける時はいつも持って出ました。
少しくらいの雨が降っても、傘をささずに濡れたまま歩きました。

もう少し雨が降ったら、おじさんは雨宿りして雨がやむまで待ちました。
急ぐ時は傘を抱いて走り―
雨がやまない時は、見知らぬ人の傘に入れてもらい―
大降りの日は、どこにも出かけませんでした。

 

ある日のこと。
おじさんが公園のベンチで休みながら、いつものように傘が汚れていないか、

きっちりたたんであるかを調べていると、雨が降ってきました。

小さな男の子に「かさにいれてよ」と言われても、
おじさんは咳払いして、暗におことわり。

しかし、その男の子が友だちの女の子の傘に入れてもらい、二人が歌をうたって

去っていくのをじっと聴いていたおじさんは・・・・・。

 

《読み聞かせ方のヒント》

無口で無愛想、傘が生きがいといった、子どもからはとっつきにくいキャラクター

のおじさんの変貌ぶりが楽しいお話です。

おじさんのイメージを大切に読むこと、おじさんが浮かれている感じが出せると
よりお話が楽しめると思います。

 

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2011年

6月

03日

あめぽったん

《どんな絵本?!》

女の子が窓から外を見ています。
外は、雨。

「あめあめ ぽったん
 あめ ぽったん
 はっぱの うえに
 あめ ぽったん」

女の子が見ている葉っぱの陰から出てきたのは、「かたつむり」。

 

今度は、戸を開けて外へ出てきた女の子。
土の上にも雨が降って―――
土から出てきたのは、「みみずさん」。

 

かさをさして、池まで来た女の子。
池の上にも雨が降り・・
池からも生きものが出てきました。

 

かさの上にも雨は降り・・
今度は何が出てきたでしょう?


《読み聞かせ方のヒント》

とてもリズムのよい言葉で綴られていく文章で、
「ぽったん」という雨の擬音も楽しいです。
なので、意識してリズムを大切に読みたい絵本です。

 

女親には嫌われがちな生き物がたくさん出てきますが、子どもがそういう
生き物が苦手、触れないのは、それら生き物に対するマイナスイメージが

刷り込まれるからであって、頭の中にプラスのイメージがあれば、見たり触ったり
したい!という自然の欲求が出てくると思います。

 

生き物への興味は、プラスイメージから。
この絵本、活躍しそうでしょ?・笑

 

シリーズ本あります。

わかなのブログへお越しください。 『いちにのさんぽ』 『おふろにおいで』

 

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2011年

6月

03日

あめふり

《どんな絵本?!》
「ずっとずっと、あめが じとじと ふっていた。」

 

おなじみ、ばばばあちゃんの家の中で、こいぬとこねこが遊びに行けない~

と空を見上げながらボヤきます。

そこでばばばあちゃん、空に向かって文句を言うんですが、雨はやむどころか

「まえより もっと ひどく ふってきた」のです。

そして、お天気にしてほしいと頼むばばばあちゃんに
「やあーだよ。やなこった」
という声と共に、バケツの水をぶちまけたような、ものすごい大雨!!

雷も鳴り出して、ばばばあちゃんはもうカンカン。

 

そこでいつものように、アイディアをひねってせっせと雨を降らしている者たちを

ギャフン!と言わせる支度を始めるばばばあちゃん^^

あまりの土砂降りに家が危機に瀕するほどですが、ばばばあちゃんは構わず

やってしまいます。

 

さてさて。
空の上ではどうなったでしょうね。
いつものように、ばばばあちゃんの作戦勝ちとなるでしょうか。


ばばばあちゃんのシリーズ本は、わかなのブログをご覧くださいね。


《読み聞かせ方のヒント》

途中、空から○○○○たちが落ちてくる場面では、横長の絵本を縦にして読みます。
タイミングよく、お話が途切れないようにパッと縦にして、見やすくしてあげたいです。

 

あるページでは、せんたくかあちゃんが登場します^^
どこに出ているか、わかるかな~?
(ここでも腕まくりしているよ♪)

ぜひ、見つけて楽しんでね!

 

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2011年

6月

03日

雨、あめ

《どんな絵本?!》

字のないコマ割り絵本です。
この手の絵本は字もほんの少し(吹き出しなどで)入っていたりするものが

多いですが、この絵本には一切文字がありません。


でもしっかり、絵はストーリーを語っています。

物語は、表紙をめくった表紙裏から始まっています。
庭で仲良く遊ぶ男の子と女の子。平和な情景ですが、空には黒い雨雲が

広がり、迫ってきています。

 

やがて雨が降り出し、二人は家に駆け戻ります。

雨具に身を包み、傘をさして再び外へ出るために^^
そして雨の中の、いつもと少し違う風景を二人は実に細かいところまで

見て回るのです。


多分、せかせかと時間に追われ追われている大人たちは気づかない、

とっても貴重なひとコマたちなのです。

それは例えば、雨に濡れた洗濯物だったり(日本人なら大急ぎで取り込む

ところですよね!(笑))、
電線から垂れる雨しずくだったり、轍にできた水溜り、雨をはじいてキラキラ

しているクモの巣、車の下で雨宿りしている猫、水溜りに鏡のように映る

自分たち―本当に細かな、でもとっても面白い発見が雨の中にはあるんだ

ということを教えてくれる絵本です。


《読み聞かせ方のヒント》

字がない絵本を大人は敬遠します。
だって、読み聞かせられないじゃないっ。
ごもっとも。


字のない絵本は、作者がわざわざ字をなくしているのですから、読者の

解釈で好きなように読んでみてよいと私は思うのです。


子どもと一緒に目で読み、聞かれたことだけに答える。
ひとコマひとコマについて、コメントしたり笑ったりする。
面白いねー。今度、こんなことやってみようか!と提案したり、あ、こういうの

見たことあるよ!って話す。
いろいろでいいと思います。

雨の一日、この絵本で楽しいひとときを。

 

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2011年

6月

02日

かさ

《どんな絵本?!》

福音館書店の「年少版・こどものとも」からハードカバー化された絵本です。


表紙画に大きく描かれた赤い傘、にっこり笑っています。
そこから垂れる雫にカエルが飛びつき、雨を思わせるパステルカラー
の縞模様が背景になっています。

最初のページでは、赤い傘が出てきます。
「あかいかさ」をさすのは、女の子。

次のページでは、黄色い傘が。

ページをめくる度、色色の傘が登場します。
赤・黄・青。
緑・透明・紺。
黒・縞々など。


この傘のそれぞれの持ち主たちが仲良くかさをさして帰る道。

子どもにとっては傘は道具は道具でも、雨を凌ぐ道具―とは限りません(^^;
雨が降っていたって、平気でささないことも。

コマにして回したり―

透かして向こう側を見たり―

剣にして振り回してみたり―

と、いずれも大人には歓迎できない使いっぷりですが(笑)
でも、聞き手の子どもには大いに共感されることと思います。

そして、そこには濡れて不快なことなど存在しないのですね。


色とりどりの傘と、誰の傘なのか?という所有の概念が、
自分の傘を持ったばかりの子や、自分の傘がほしい!と熱望している
子どもを虜にする内容。

ぜひぜひ、この時期に出会ってください。


《読み聞かせ方のヒント》

文章はとてもシンプルで、すっきり簡潔です。
でもだからこそ、どんどんページをめくってしまわずにその絵から

刺激されるあれこれの傘に纏わる記憶や想像を堪能する時間を

とってあげたいな、と思います。

 

色とりどりの傘を際立たせる工夫として、傘をさしている子ども達
の長靴は黒色で統一されており、服も全員がモノトーンです。

 

傘をさして歩く登場人物たちは、一人で外を歩くことを許される
小学生のように見えますが、私は敢えて、2才前後の自分の!という
所有欲が強い時期の子どもの、雨降りに傘をさすことに憧れる
年齢の人に読んでほしくて、★★に分類しました。

 

もちろん、小学生に自分の日々の体験を重ねて読んでもらっても
楽しめる絵本だと思います。

どんよりと空が曇り、気分も滅入りがちな梅雨だからこそ、
このようなカラフルで元気の出る絵本で力をもらっちゃいましょう☆

 

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2011年

6月

02日

あめふりの おおさわぎ

《どんな絵本?!》

「どようびの あさ、あめが ふりだして、
にわとりたちが コッコ コッコと なきだした。」

 

ニワトリの鳴き声がうるさい!とばかりにネコがニワトリを威嚇し、

そのネコにイヌが吠え、このニワトリとネコとイヌを飼っている家族にも
このイライラの連鎖は波及していきます。


そして、その家の騒ぎを聞きつけたおまわりさんが家の前にパトカーを

止めたことから、騒ぎは更にエスカレート!!

 

パトカーで塞がれた道路には、先を急ぐお客を乗せたタクシーに、配達のトラック。
クラクションが鳴り響き、販売車の売り声も更に高くなり―――道路だけ

でもこの騒ぎ^^;

 

そして、狭い道路の両脇に並ぶ商店でも、騒ぎを
聞きつけ道路に飛び出してきた人たちが
あっちでもこっちでもトラブル続出の憂き目にあいます。

雨降りでイライラが募り、どんどん派生していくこの
ケンカの収拾はつくのでしょうか。


どしゃ降りの雨は、ぬれたくない気持ちと視界の悪さと
耳の聞こえにくさと気をつけてもぬれてしまう不快感
などで、本当にイラついてしまいますよね。
急いでいたら、尚更です。

 

シャノンさんは、ウィットに富んだ作品づくりが巧みな方。

なので、どうぞその点にもご注目を♪

 シャノンさんの爽快な作品、雨の季節だからこそお薦めです。


《読み聞かせ方のヒント》

次男は、パトカーで渋滞になった道を上から描いたページが好きでした。
パトカー、青い車、販売車、赤いトラック、タクシーと
多種類の車が並んでいるのがいいんでしょうね。

 

さわぎが治まる寸前の「そして、とつぜん・・・・・」
のところ、ためてページをめくると、効果アップです。

雨のシーズンも楽しく!
そんな気持ちを後押ししてくれるこの作品をどうぞ!!

 

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2011年

6月

02日

おひさま あはは

《どんな絵本?!》

はじけるようなまぶしいほどの明るい表紙画に黒く太いくっきりと

したタイトル文字で、パワーを感じる、とても温かで優しい
イメージを受ける絵本です。


「おひさまが あはは」

表紙画と違って、こちらのページではおひさまはあやすような、にっこり笑顔です。

「おおきなき」も、「あはは」

「ことり」も、「あはは」

「おはな」も。

「こいぬ」も。

そして、それぞれが全て描かれたお家の庭で
「みんな あはは」

 

けれど、その家には・・・・・・?!


空の高みの存在から、段々身近なものへ―――
それらはある家の庭に存在しているとわかり―
家の中に住む者へ―――

単純に「あはは」と笑いながら楽しく読み進めていくと、

子どもは我が事へと知らず知らずの内に誘われていくのです。

ニクイ演出ですよねっ☆

 

笑うことがとても楽しいとわかる頃の赤ちゃんならば、
十分に楽しめる内容です。

大変な育児だからこそ、笑って過ごせるよう
この絵本を傍に置いてみてはどうでしょうか。

 

《読み聞かせのヒント》

笑って楽しく読むために、グッタリ疲れている時や体調がひどく

悪い時、イライラしている時には避けた方がいいと思います。
これは、どの本の読み聞かせにも共通することですね^^ゞ

 

楽しく、明るい明日がくるよ!と、希望と期待が持てる子どもに

育ってほしいから、そんな風に読む。
それだけです♪

 

春の絵本へ   ★の絵本へ   前川かずおへ

 

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2011年

6月

01日

いいきもち

《どんな絵本?!》

ぽかぽか暖かな日差し、そよそよと吹く風。
気持ちよくない訳がありませんよねぇ^^
そんな時はつい、“あ~~いいきもち!”って叫んでしまいそう♪  


タイトルページに描かれた一粒の種。

地面に落ちたその種は、「つち」に抱かれて「いいきもち」♪

 

種は成長してきれいな花になり、花も「いいきもち」となります。

ちょうちょも、
さかなも、
木も、
りすも、
あかちゃんも、

みんなきもちのよいものにだかれて

「いいきもち。」

になります。

そして、最後は全員が揃って同じものに抱かれて

「いいきもち。」


ひぐちみちこさんが切り絵の作風で、優しく幼い人たちへ語りかけてくれます。

この絵本を読むと、外の空気を胸いっぱいに吸いこみ、
日差しと風を感じたくなってしまうんですよね。
春のお散歩日和の読み聞かせにいかがでしょうか。


《読み聞かせ方のヒント》

間に気をつけて、ゆっくり読みたい絵本です。

ゆっくり、ゆっくり。
春のうららかな景色を描かれている絵から想い、春を感じながら。

思わず顔がほころび、笑顔が広がる絵本、慌しい新学期にお勧めしま~す♪

 

★★の絵本へ   春の絵本へ   ひぐちみちこへ

 

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